家族葬が好まれる理由

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はっきり話さないことも葬儀マナー

自分がまだ子どもの頃に、初めての葬儀に参列する機会がありました。
子どもながらにきちんとお悔やみを言わなければという気持ちが強く、父親に「どういうふうに挨拶をするべきかきちんと教えておいてほしい」と尋ねました。
すると父親は、「葬儀マナーとして、挨拶ははっきり大きな声で言わない方がいい」と教えてくれました。
悲しみに暮れている遺族にハキハキとお悔やみを述べることで、あちらもシッカリと受け応えをしなければならなくなります。
一人ひとりにきちんと受け応えしていたのでは遺族も疲労してしまうので、「このたびは」と言葉を濁しつつ深く礼をするだけで十分だとのことでした。
当時は葬儀マナーというのは変わっているなと思ったのですが、大人になるとなるほどと納得するようになりました。
それに、深くおじぎをするだけでも十分思いは伝わります。
疲労困憊の遺族をお悔やみで長話に付き合わせることのほうが、よほどマナー違反と言えるでしょう。